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コロナと腹臥位 Ⅶ-自宅療養者はうつ伏せ寝で重症化を防ぎましょう

東京都 コロナ 自宅療養者数 で検索

東京都 過去最多の5773人感染確認 自宅療養中の50代男性死亡

2021年8月13日 23時25分
www3.nhk.or.jp/news/html/20210813/k10013199211000.html

 

東京都内では13日、過去最多となる5773人の感染が確認されたほか、都の基準で集計した今日時点の重症の患者は227人となり、4日連続で過去最多を更新しました。また、自宅で療養していた50代の男性が亡くなり、第5波で都が把握した自宅療養中の死亡は4人になりました。

 

都内の自宅療養者数21723 過去最多を更新

東京都内で新型コロナウイルスに感染し、自宅で療養している人は13日時点で2万1723人になり、過去最多を更新しました。
12日に初めて2万人を超えて2万726人でしたが、さらに1000人近く増えました。
1か月前の先月13日の12.2倍で、急増しています。

 

昨年12月24日に 【コロナと腹臥位 Ⅳ/非挿管患者の腹臥位療法】 下記抜粋

当時はまだまだ自宅療養者は殆ど居ませんでしたが、自宅療養者について記述しています。今は危機的状態になり、当時の危惧が現実になってきました。

 

これまで、コロナと腹臥位ブログ(Ⅰ~Ⅵ)で私のコロナに関する見識を公表してきました。是非いちどご覧下さい。

コロナ患者の容態と割合

12月に入り、コロナ第3波の流行期入り、国も、地方も医療崩壊の状態になると心配しています。

私達がもしコロナに感染したと判明したら、どのようになるのでしょうか。すぐに入院させてくれるのでしょうか。医療崩壊が心配されている中、地方病院でもベット数の不足が懸念されている時、なかなか、即入院できるとは限りません。

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患者の割合

軽症者 80%位 ・ 中等度 15%位 ・ 重症者  5%位

新型コロナウイルス患者の折床(11月初めのソースより)

https://www.rishou.org/covid-19-news#/

 

軽症者でもホテル療養に選ばれた人は幸運で、専門の医療技術者の監視のもと生活できます。もし急変すればすぐに対応して頂けます。自宅療養の人は専門家の指導は受けられますが、家庭内感染の心配や、自身のウイルス疾患の進行等の不安はあります。

 

新型コロナウイルス感染患者の病状進行には2つの要因が考えられます。(前ブログより)

Ⅰ.ウイルスが肺の「ガス交換」(血液中に酸素を取り入れ炭酸ガスを放出する。)の機器へ攻撃し、不活性化させてしまう。

Ⅱ.肺に溜まった水(肺水腫)で肺の組織(たとえば肺胞等)が冠水し、不活性化してしまう。

 

要因Ⅰは現在、決定的な治療法は無い状態です。ウイルスの増殖に任せるだけです。                  但し、病状の進行は体力の差で遅速の差はあるようです。

要因Ⅱは腹臥位で長時間居られれば、体位ドレナージとして、肺の中の水は排出されます。              冠水されなければ残された、肺の組織は働き、「ガス交換」が出来ます。

 

要因Ⅱを出来るだけ早くから、腹臥位療法を実行し、疾患の進行を遅らせることが肝要かと思います。そして、入院患者のすべての人を腹臥位で寝て頂き、昼は酸素療法をして、体力を維持し。要因Ⅱを「ゼロ」にしてコロナ疾患の進行を延ばせれば重症化が避けられ、気管挿管をする患者が減るかもしれません。

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要因Ⅱを効率に行う、腹臥位療法

新型コロナウイルスと腹臥位 Ⅲ/コロナ患者に腹臥位がなぜ有効か

仰臥位(上向き寝)は下側肺障害になりやすく、肺の背側に体液(水)が集まります。無気肺になります。

下側肺障害

仰臥位を続けることにより肺の下側(背側)に生じる肺障害。重力により気道分泌液が貯留して無気肺が生じ,シャント効果により酸素化能が低下する。


図―1

図-1は仰向け寝(仰臥位)で長時間寝ていますと、肺に溜まった体液(深部痰)は重力により、肺の下側に溜まります(図の左側)。深部痰の出口はなく、排出されません。下側の肺は機能せず、動脈血酸素飽和度(SpO2)は低下します。酸素療法が必要となります

腹臥位になります(図の右側)と、深部痰は排出されやすくなり、血流量は下側に多くなりますので、SpO2は改善の方向に向かいます。

 

自宅療養の方はうつ伏せ寝で寝て下さい。(それほどお金は掛かりません)

これまでの私の最近のブログは全てコロナ患者と腹臥位療法について書いています。これまで学んできた腹臥位療法と国内外の病院のコロナ患者の腹臥位療法の実施状況をインターネットで調べてきました。それをブログにしています。決して私利私欲で述べているのではありません。どーぞ「コロナと腹臥位又は腹臥位療法」で検索し、自ら納得して腹臥位にて寝て下さい。そして上記要因Ⅱの条件をゼロにして、重症化のリスクを軽減して下さい

簡単にうつ伏せになる方法、注意事項を表記します。是非参考にして下さい。

 

うつ伏せになる時間

うつ伏せになる目的は肺炎で肺の中に溜まった水溶性の体液を体外にヨダレとして出すことです。

コロナと腹臥位Ⅱ/我が国の腹臥位の現状 11月 19, 2020

にも書きましたが、「新型コロナウイルス(COVID-19)患者の離床・・・日本離床学会

新型コロナウイルス(COVID-19)患者の離床 | 日本離床学会 (rishou.org)

新型コロナ症例に対する腹臥位

『新型コロナ症例に対する腹臥位』に12~16時間の腹臥位を推奨する。」としています。

 

昼間は普段の姿勢で生活していても、寝る時の7~8時間は腹臥位姿勢で休むことが理想です。もちろん重症になり、寝た方が楽な場合は出来るだけうつ伏せになることをお勧めします。

しかし、うつ伏せに寝たことのない方がコロナだからと言って、うつ伏せ寝用の寝具もなく、7時間も8時間も寝られるわけでもありません。

以下に、理想的な腹臥位姿勢について記しますが、出来るだけそれに近い姿勢が取れる様、布団やクッションを工夫して、始めは30分・・・1時間、2時間と延ばして、慣れていきましょう。

自宅療養が決まったらすぐにも始めて下さい。肺炎にならないうちにして下さい。

腹臥位姿勢

普通に考える腹臥位姿勢(一般的なうつ伏せ寝)では、ストレスが多く、長時間のうつ伏せには成れません。

図―2 理想の腹臥位姿勢      図-3 一般的なうつ伏せ姿勢

 

理想的な腹臥位姿勢(身体へのストレスが少ない為、長時間うつ伏せで居られます。)

  • 顔面を高く(床面より約10㎝位)します。
    出来れば顔を曲げずに、鼻が仕えず、楽の呼吸ができる様にします、又うつ伏せはヨダレが流れ出ます、その処理が出来るようにします。
  • 胸部も腰部も高くします。
    顔面を高くすると、そのバランスの為、胸部も腰部も高くしないと不自然になります。
    出来れば、腹部は開放します(腹式呼吸がし易くします)。
  • 膝の高さは腰部より低くします。
    腰の伸びきりを防ぎ、腰痛を予防します。
  • 尖足を防ぐ
    足首に足枕を置くか、足先を敷き寝具の外に出し、足首の伸びきりを防ぎます。

 

 

上記姿勢を保つ為の具体的方法(案)

 

気管挿管前に行う腹臥位ついてはこちら | 日本離床学会 (rishou.org)

気管挿管前に行う腹臥位ついてはこちら

図-4

1、顔面を高くする(鼻が支えない様、額で頭部を支える
ア. 本又は箱(潰れない様に中に詰め物)の上にお使いの枕をセット。
(低反発ウレタン枕は使わないで下さい、高さが決まりません。)
イ. クッション、座布団2つ折り、等

2.胸部、腰部を高くする
ア. クッション、座布団等(巾40㎝位が理想)
イ. 巾約40cm、高さ約10㎝に体幹があると大きく寝返り出来ません。
(ベッド使用の場合、サイド枠は忘れずにして下さい。)
ウ. 肩から太腿位の長さ。

3.膝は敷寝具に付くようにして下さい、腰が伸びきりにならない為です。゙

4.尖足

        
図-5  尖足      図-6 爪先を出す   図-7 足首枕

尖足にならない様に爪先を寝具より出すか、足首枕をする。

 

市販のクッションの硬さはいろいろです、体重により沈み込量が異なります。

理想的でなくてもはじめは布団を三ツ折にたたんで、その上に乗り、[図-3]の枕等を用意してもOKです。とにかくうつ伏せになりましょう。
タオルやクッションその他を工夫してご使用ください。

 

腹臥位実施の際の重要注意事項

  • 顔面枕から胸部クッションまでの、敷寝具の上に防水シート(ビニールの風呂敷等でも可)の用意・設置
  • 顔面枕と胸部クッションの間にタオル等のヨダレ吸収する物の用意・設置
  • 秋から冬にむかい、掛け寝具の掛け方の訓練、出来れば介護者に頼らず、一人で掛けられる様にしましょう。(風邪を引く恐れがあります。)
  • ヨダレの付着したタオル等は手洗いの後、80℃以上の湯に10分以上入れ、消毒後通常洗濯をします。
  • 防水シートはアルコール水溶液又は次亜塩素酸水溶液で消毒します。

 

うつ伏せ寝がなぜ有効か、改めて考察

 新型コロナ重症・中等症・軽症とは どんな症状?当事者の声 | NHK

https://www.nhk.or.jp/shutoken/newsup/20210812b.html

 重症・中等症・軽症の区分

軽症(80%)
血液中の酸素の値が96%以上、咳は出ても息苦しさはなく、肺炎にはなっていない状態

中等症Ⅰ(Ⅱと合わせて15%位)
血中の酸素の値が、93%から96%の間で、息苦しさや肺炎が認められる状態。入院をした上で、慎重に観察することが求められるとしています。

中等症Ⅱ
血中の酸素の値93%以下で自力での呼吸が難しく、酸素投与が必要な状態で、高度な医療を行える施設への転院を検討するとしています

重症(5%位)
肺炎が進行して、自力での呼吸ができず、全身に炎症が出たりする状態で、集中治療室での治療や人工呼吸器を使った治療が必要。

コロナ疾患は急速に進行することがあります!!ご注意ください。

 

肺炎

軽症者の割合はかかった人の80%と言われています。中等症・重症者との区分は「肺炎」に掛かっているかいないかです。

肺炎の原因はいろいろあります、誤嚥による肺炎は「誤飲性肺炎」です、コロナウイルスによる肺炎は「コロナウイルスによる肺炎」です。

コロナウイルス性肺炎は肺のガス交換組織にウイルスが侵入して、破壊します。すると体内から防衛の為、白血球やリンパ球等がウイルスと戦います、そこが炎症します。炎症が起こると血流量も増し、いろいろ体液がより多く出てウイルスと戦います、熱が出たりします。肺の中には体液(水)が溜まりガス交換組織が浸水状態になります。すると肺の機構はより失い、重症化します。

結果、上記の

新型コロナウイルス感染患者の病状進行には2つの要因が考えられます。

Ⅰ.ウイルスが肺の「ガス交換」の組織へ攻撃し、不活性化させてしまう。

Ⅱ.肺に溜まった水(肺水腫)で肺の組織(たとえば肺胞等)が冠水し、不活性化してしまう。

要因Ⅱの現象を除くために、うつ伏せに寝て体位ドレナージとして、肺の中の水を体外に排出させることは重症化を防ぐ有効な方法です。

重症化の進行を長引かせれば、免疫が出来て、ウイルスに打ち勝つそうです。

深部痰(肺の奥の奥の水分)を排出するには時間がかります。ストレスの少ない、正しいうつ伏せ寝姿勢は長時間うつ伏せで居られます。長時間のうつ伏せ寝は深部痰が流れ出やすくなります。重症化しない様心掛けましょう

 

東京都の自宅療養患者は8月13日時点で2万1723人です、あなた自身の手で、SNSやフェースブックで『コロナ患者にはうつ伏せ寝が有効です。』と発信して下さい。一人でも助かることを祈念しています。